あいたいひと

WORDS

あいたいひと

胸の奥の扉の向こう いつも会いたい人がいる
どんなに遠く離れていても 今あなたに会いたい

僕のあいたいひと

同じ屋根の下を 同じ空気を吸いながら
あれやこれや笑い合った すれ違って涙もした

今は遠く暮らしていても きっと繋がっているから

胸の奥の扉の向こう いつも会いたい人がいる
どんなに遠く離れていても 今あなたに会いたい

僕のあいたいひと

こみ上げている熱い気持ちを きっと分かってくれるはず
離れていても関係ないさ ずっと繋がっているから

独りぼっち 帰り道で今日も会いたい人がいる
どんなに遠く離れていても 今あなたに会いたい

胸の奥の扉の向こう いつも会いたい人がいる
どんなに遠く離れていても 今あなたに会いたい

僕のあいたいひと

second words

幼い時、

毎年夏休みになると父方の実家に帰り、
父親のお兄さん(おじさん)とその家族のみんなとよく遊んでいた。

父親のお兄さん(おじさん)の子供=つまり僕の従兄弟にあたる子達とも当然仲良くなり、

夏休みは従兄弟達と遊んだり、おじさんとも仲良くなって、
ギターを教えてもらったりもしていた。

いつのまにか毎年、夏休みはおじさんと従兄弟達と遊ぶのが楽しみになっていた。

ところが。

あるときから、夏休みになっても、おじさんの家にいかない。
従兄弟達に会えない年が続いた。

疑問に思った僕の問いにも、父親は何も教えてくれなかった。

まだ幼かったせいか、無理に理由を聞こうともしなかったのかもしれない。
ずっと、おじさんと従兄弟達に会えない年が続いた。

僕が成人になって間もなく、
何気なくその理由について父親に聞いてみた所、

どうやら、おじさんは借金を多く抱えしまい、家族と離ればなれになってしまったらしい。
父親も、もう兄貴(おじさん)とは連絡もとらないし、家族の縁を切ってしまったのだという。

あのとき、おじさんや従兄弟達に会えなくなってしまった理由を知り。
家族でも縁を切らねばならない複雑な状況があることも知った。

それから
何年も経ち、父親が定年退職をむかえた。
実家に帰り話をしていると、こんなことを言ってきた。

「ばあちゃん(父親の母)がそろそろ高齢になってきたのもあるし、体も不自由になってきた。
亡くなる前に、兄貴(つまり僕のおじさん)に会わせてやりたい」と。

続けて

「やっぱり家族だからね」と。

しかし。
一度家族の縁を切った仲、どのようにしておじさんを探したらいいのか、
どこで何をしているのかも全くわからない。
探し出す方法から見つけ出さなくてはいけない。

気の遠くなる様な作業だが、
「どうしても会いたい。どうしても会わせてやりたい。」と父は言った。

どんなに離れても、誰にも決して切る事の出来ない絆がある。
そんな事を教えてもらった様な気がした。

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NEW ALBUM 「second world」